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[Magazine t/V.I..P-3]"だからそれは、足を引き摺ることだ"キムミンジュンとの対話

"だからそれは、足を引き摺ることだ"

キムミンジュンとの対話

■:「Someday」の撮影で忙しいと聞いた。「Someday」はケーブルTVで始めるミニシリーズとしては本格的な砲門を開く作品だと思う。しかし、地上波ドラマではないという点に対してどう思うのか知りたい。

キムミンジュン(以下KM) : 事前制作だが100%制作することが出来る状況ではなく、最近はちょっと忙しい。それでも、予定通りなら11月末までには全部完了することが出来るだろう。今日も現代美術館に行って来た。
実は、私たち4人が皆、空中波・地上波を念頭に置いてこの作品を選択したのではない。勿論、編成がどのようになるかに対しては関心が高かったし、初めは空中波を念頭に置いてしたのは事実だったが…。
ところが、結果的にOCNに行くとなった時、個人的には肯定的に考えた。地上波の短所だと言えるだろうか、そういうものを避けることが出来ると思ったからだ。 形式的な実験も含まれた作品だが、ケーブルでそのような点をよく活かすことが出来ると思った。「ハイエナ」が終わる前に「Someday」が始まるから、本格的にケーブルTVのミニシリーズが始まると見ている。HBOのようにオリジナルドラマチャンネルになる可能性もあるのではないか。その後が本当に知りたい。
私たちが首位を出入りするのではないが、表現の自由というか、そのような点も可能だろうと考えられて、16:9に再現されるということも意味があると思っている。


■ : 事前制作ドラマだが、「茶母」以後初めてではないかと思う。映画とも違うはずだが、以前の作品と比べると現場で体験する差はあるか。

KM : HD撮影だが、照明チームも映画や広告を専門にする人々なので、本当に心血を傾けて詳細に表現している。個人的には皆若いスタッフたちなので、そんな人々から感じられる熱情が良いと思う。現場での差異なら、他の作品とは違いモニターを見るのがわりと易しいという点が挙げられるようだ。むしろ、映画現場と似ていると言えるだろうか。現場ですぐ要請してモニターをよくする方だ。

■:「Someday」は4人が絡み、ぶつかり合いながら共に行く作品だ。その前の作品とはどんな点が違うか。重点を置いている部分があったら?

KM : コジンピョという役をしながら、今まで出来なかったことなどをしている。まさに相手の話を聞くことだ。
これは当たり前なことだが、不思議なことに、以前はダメだった。今は相手の対話を聞いて反応して、そんなに当たり前なことを自然に出来ていて良い。それに、たくさんのことを尊重を受けながら撮影するという感じがある。
あ、それに同じ年齢の人と仕事をすることも初めてだ。全ての俳優たちとスタッフたちが似た同じ年齢というのが本当に楽で良い。ジンピョは私と似ている役でもあり、女性達が望む役だから、そんな点に重点を置いている。

■: むしろジンピョは、かつての役に比べてより現実的なようだという気がした。

KM : 私は見解がちょっと違う。むしろジンピョこそ非現実的なキャラクターではないかと思う。彼はソフトで優しくて... 富力・才能・性格、ほとんど全てのものを持った男だ。もしかしたら女性達が願う男のロマンみたいな人物だ。 大部分の大韓民国男たちは持っていないのだと思う。
「アイルランド」のジェボクがその美しい心性にもかかわらず、後天的な影響で拗くれたキャラクターなら、ジンピョは良い環境で育ったジェボクと同じ人物だ。

■: ジンピョがもう少し自分に近いキャラクターだと言ったが、自ら演技をする時に願う方向があるか。よくロールモデルだと呼ばれるものがあるのか知りたい。

KM: えぇ〜と…今の私はロールモデルとか志向点みたいなものは意識的に回避している。 演技者を楽器と言うなら、監督はコンダクター(指揮者)に当るが、俳優というのは結局、彼が願う音色を出さなければならないと思う。私はまだチューニングも出来ないと思う。 そんな立場で私の得意が何だと話すのは難しい。私がコントラバスなら低音部分の音域を自由に出入りすべきではないか。 今は、具体的なモデルが誰なのかまだ分からない。ドラマでも映画でも一列作品位した後になって初めて、そんなことを言えるのではないか。

■ピープル(sj2r2): 個人的にペドゥナとオユナの内、誰と息が合うのか知りたい。

KM: 私は周りから影響も、刺激もたくさん受ける方だ。息が合うとか合わないなどとは言うことは出来ないが、この頃は特にペドゥナという俳優に影響をたくさん受けていることは事実だ。
オユナが引き受けたキャラクターと私はストレートな関係だ。彼女が一つ与えると、一つ投げる(返す)式だ。ところがペドゥナはそうではなくて、むしろもっと多い影響を受けるようだ。 一緒に居ると、あ、見逃していたものがあるな、と思うようになる。そんな点で私自身に対して、よく振り返っている。

90年代の子供は何の夢を見るか


■: 実は私たちは俳優キムミンジュンの見る夢が知りたかった。彼がどこを志向するのか、何になりたいかが知りたいという意味だ。

Km: 幼い時の私は障害があるように集中力が劣った子供だった。 それなのに好奇心は凄く強く、多量の情報を受け入れながら育った。我々の世代がそうであるようだ。
私の場合はとても格別な児童期を送っている中、思春期の時に映画に耽って過ごした運動する少年だった。 あの時、想像したものなどを再現すること、それがこれからの夢と言うなら夢だ。
今は、やたらに映画が好きで始めたことなのに、何を上手くすることが出来るか、悩んでいるところがある。未来に対してなら、本当にどうなるか分からない。 映画というジャンルがどのように変化するのかによって、ずっと悩むのではないかと思う。

■: 幼年期を運動選手として送り、モデルになってから俳優として生きている。ところが、その過程で大衆文化に対する感受性を育てることが出来たということも珍しく考えられる。

Km: 高等学校3年生の時、三島由紀夫の「金閣寺」を読んだ。作家は身体的に幼弱だったが、本当の強さを追い求める男の話を書いた。自閉児的な児童期を送った作家が男になる過程はドラマチックだ。 後で極右になったりするけれど。
私も身体的に最高に到逹したかった。ある境地、精神的なある境地を経験したかった。 それで、そのまま他人達のように一般の大学へ行く生ではなく、生の他の姿があると信じた。 陸上選手もしてみたし、柔道もした。特に柔道は学問みたいな運動だった。 相手を圧することにも品位がある運動。良い師匠様たちに出会って良いことを学んだ。
そうするうちに映画にピンと来た。 映画を好きになってビジュアル的なところに魅力を感じたという点で、一脈相通ずると思う。 雑誌もたくさん見たし、映画もたくさん見た。そうするうちにサウンドトラックに関心が生じ、音楽もたくさん聴いた。
結論はそのすべてが一箇所に集まったのが映画だった。映画をしたかった。でも、その時は情報もなかった。私が送った90年代はそんな時代だった。

■: 90年代を特別に思うか。

Km: そう思う。私たちはたくさん後戻りした世代だ。あの時は今のように、自分の分野に認定を受けるとかという雰囲気でもなかったし、男性優越主義が広まった時代だったようだ。
今は文化的なコードも豊かになったし、職業群も多くなった。何よりネットというものが生まれたではないか。
私がファッションモデルをしようと思った時、何をどうすれば良いかも分らなかった。情報がなかったからだ。 試行錯誤もたくさん経験したし…。最高になっても、生活も貧しい時代だったから。欲望に比べてインフラがなかった時代だった。引き摺って歩きながら経ったようだ。
今思えば悔しいという気がする。本を一冊すべて読む時代はもう過ぎ去ったようだ。今はオリジナルがない時代だと言えるか。しかし今の子供達はとても羨ましい。

■: 1990年代と2000年代の差は速度感の差ではないか。

Km: 私もたくさん変わっていた。そうではないと思ったが。(笑) カメラが好きで8台以上持っているが、皆手動だ。デジタルカメラが好きではないが、デジタルの長所だと言えるか。想像も出来ないほどの速度が出るから、それは良かった。すぐ確認も出来て。
こんな技術を受け入れなければ、古物になるのではないか。 それが緊張感や危機感ではなく、世の中の変化に従って順理どおりに合わせて行くという気がする。 それほど動くようだ。演技をする時にも、そんな考えをするようになる。

■: 先ほどの引き摺って歩くという表現が印象的だ。引き摺りの感受性だと言っても良いんじゃないか。

Km: その時は情報がなかったという話だ。今のようにインターネットで簡単にクリックすることが出来ない時代だったから。
ところが今は情報が溢れているのに、純度の差なのか、あの時と今は深みの差があると思う。
あの時は本当にすべてが惜しい時代だった。私はアナログ的な感受性を相変らず維持している。そしてそれがより良いと考えている。
音楽の場合で言えば、アルバムを買うこととmp3をダウンロードすることの差のようなことだ。愛情の深みが変わると思う。そんな感受性で生きて行っている。それと共にそれなりの基準が生まれているようだ。

“私は熱気と同じ存在だ”


■: オリジナルに対する感受性が特別なようだ。

KM: 特別だ。幼い時、ブリジット・バルドーの「シバの女王」を見たが、そこに‘Follow Me’が流れた。思春期の時に大好きになった曲だが、「GOST IH THE SHELL2: イノセンス」でエンディング曲にリメイクされて出ていた。
その時、こう考えた。これを作った人々は、この曲のオリジナルを知っている人々ということ。それを知っていると、その感受性が出ると思う。ベンツSL600 バージョンというのも、そのままそれが良い車だというのではなく、その意味を知っているのが重要だと思う。オリジナルとはさういうことだ。オリジナルが絶対的というのではない。それを知っているというのが重要だという話だ。オリジナルに対する尊重みたいなことだ。

■: それなら、そんな感受性が演技や関係にどんな影響を与えると思うか。

KM: 私は他の人達のように演技を学ぶ過程がなかった。学院へ行ったこともなかったし…。でも、演技論を扱う教材にはアントン・チェーホフやスタニスラフスキーの演技論が出る。 初めはそんな本を読む時は、そのまま私の中から湧き出る演技をすれば良いのではないか、と思っていたが、今見ると彼らの理論は違うように感じられた。私が経験して来た経験のために、このような本が違うように見えるのだと考えた。それで彼らが作った理論、諸本が大事なのが分かって行くのだと思う。

■: 自らオリジナルになりたい欲望もあるようだが。

KM: 実はものすごく高い部分を占める。そうでないと出来ない。でも、私にはロールモデルと言うに値する人もいなくて、私より立派な人々は世界諸所に存在しているから、彼らを尊重するだけだ。 特にシステムに逆って良い作品を出す人々が好きだ。ジム・ジャームッシュみたいな人々。最近は浅野忠信に関心がある。

■: その為、自身で考える時、キムミンジュンは果して誰と思うか。私たちは始終その点が知りたかった。

KM: それこそ一番、自らがたくさん投げる質問ではないだろうか。自分の座標に対する質問だ。道を歩いていながらも、自分がどうして江南に居るか。あの時その選択をしなかったら、ここに居ないのに… そんな考えだ。とてもそう思わないか。
それは複雑に縛られた有機的な質問だ。 宗教家が介入されなければ解決されない部分という考えもする。そんな質問は、自らもあまりし過ぎる質問だ。私の座標が何なのか。自分は誰だろう。
私はそのまま、どんな門の前に立っているのか知りたい事が多い人のようだ。その門がどこに行くのかも分からない。未来と言うなら未来だろう。荒唐な話かもしれないが、私は未来が知りたい。その時代が知りたくて長く生きていたいと考えたり、惑星間旅行もし、ブラックホールも過ぎ去ってみたい。世の中には知りたいことの天地だ。

■ピープル(usanghee) : 今、三十代にちょうど進入した。あなたにとっては三十代というのはどんな意味があるか。そして10年後、どんな生を暮していると思うか?

KM: 安定感を捜しているという気がする。ずっと自らに問いかけるようになる。そんな時期だと思う。そして10年後は、ずっと演技をしていると思う。 それと共に、控え目に自分が願うものが何なのか分かって行って、挑戦もしているのではないかと。そして時代が変わることによって発展するハイテクノロジーを自分の基準によって受け入れているのではないか。私は世紀間の足の役目を果たす人になりたいという考えもある。 (笑)

■: 誰にでも羅針盤が必要だとしたら、今あなたに必要な羅針盤とは何か。

KM: 今は無い。私はただ右往左往しているし、まだ足を引き摺っている状態だ。安定感を与えることなら結婚や恋愛、それとも自身の確信の演技ではないか。
私は熱気と同じ存在だ。推進力が生まれて掻き分けて出る余力はまだないようだ。使い方を知って行く過程だと思う。マニュアルを学んでいる時期だ。三十代初盤は皆、そうではないかと思う。特に韓国の男たちの三十代というのは。(笑) 私は相変らず ‘設置段階’のようだ。生意気に聞こえなければ良いと思うけれど…私は俳優するのに悪くない条件を持っているのが事実だ。短所位に長所もあるというのも知っている。今はそれをチューニングしている途中だと思う。始動して、走ってみながら合わせなければならない。もちろん本格的なものではない。 一応、合宿訓練をしているような気持ちだ。そうするうちに、皆老けて、"あ、これからがスタートだ"となるかもしれないけれど。

■: 始動すれば、触りなく走って行くという話か。

KM: 当然、そうするつもりだ。

[magazinet]2006-11-13 12:06
http://www.magazinet.co.kr/Articles/article_view.php?mm=013002001&article_id=42703

2006-11-13 16:04:55

  
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